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「百恵・友和」初体験

 先日、TSUTAYAさんのキャンペーンに当たって、レンタル無料券をゲットした。
 無料なんだから、普段お金を払ってまでは絶対見ないものにチャレンジしてみようと決め、お店で悩んだ末、山口百恵さんと三浦友和さんの主演作って、そういえば一度も見たことがないなと思い、『春琴抄』を手に取った。何故『春琴抄』かといえば、谷崎潤一郎のSM的なエロスが漂うこの原作が好き、ただそれだけである。
 「百恵・友和」全盛期は、映画にテレビにCMに雑誌媒体にと、確かに二人の話題は凄かったが、それだけにアンチメジャー指向の若者からは徹底的に毛嫌いもされていた。アングラ文化なる言葉もあった、そういう時代だったのだ。

 で、見てみたら…。

 意外と言ったら失礼だが、ものすごくしっかり作ってあるのに驚いた。百恵ちゃんさえ写っていれば何でもいいや、という映画ではなかった。
 西河克己監督って、日活時代は吉永小百合さんの主演作を連発し、フリー後も百恵・友和をはじめとして、数多くのアイドル主演映画を撮っている、プログラムピクチャーの巨匠というイメージだったが、この重厚な作りには、押し付けられ仕事の中にも活動屋の魂を刷り込むプライドのようなものを感じた。いい意味での日本映画の伝統が見事に息づいている作品だった。やはり、見ず嫌いはダメだなと、つくづく思い知らされたのだ。
 ただ、原作の持つエロス感というのは微塵もない。一箇所、三浦友和さん演じる佐助が、山口百恵さん演じる春琴の足を丁寧に拭くシーンがあったが、まったくエロくない。ま、百恵ちゃんはこのとき未成年なんだから、これ以上はどうしようもないか。

 もしまた、無料券が当たったなら、別の「百恵・友和」作品も見てみようかな。
 悪気はないが、お金を払ってまでの食指は、やはり湧かない。

      Written by やまなつ
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