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内田裕也さんに捧ぐ

 満開の桜の中、先日、内田裕さんの葬儀が行われました。テレビでそれを見ながら、あるロマンポルノの映画を思い出した、丁稚の定吉です。

 内田裕也さん、2019年3月17日に死去。享年79歳。

 その映画とは『嗚呼!おんなたち 猥歌(わいか)』。1981年の作品で、監督は神代辰巳さん、脚本は荒井晴彦さんと神代監督の共同。主演は角ゆり子さん、中村れい子さん、太田あや子さんと、内田裕也さん。いや、というよりも、内田さんの主演作といっても間違いないと思います。ただロマンポルノ、成人映画という形式上、それらの女優さんの名前を先に掲示しなくてはならなかったというだけです。内田裕也さんのワンマン映画です。
 わたしどもが運営しております、成人映画グッズが中心の通販サイト 【CINEPO.com】 より、この作品のあらすじと解説を以下に引用してみます。


嗚呼!おんなたち 猥歌(わいか)1


「妻に見放されても、俺はビッグになってやると夢だけで生きている、売れないロックシンガー。そんな男に何故か惚れてしまって、献身的に尽くしてしまう二人の女。ひとりはソープ嬢、ひとりは看護婦。男は二人の間をふらふらしながら、今夜もライブハウスでシャウトする。酔った客から演歌をリクエストされ、その客をぶん殴ってしまったり、ロックシンガーとしての虚勢だけが男のプライドだが、生活力の無さは致命的で、やがて二人の女たちが…。ロックシンガーとしての孤独や飢えを、主演の内田裕也の半生をだぶらせたように描く、神代監督の快作。脚本は荒井晴彦と神代監督の共同で、ロックをバンバン使った映像は神代監督ならでは。出演者にも、当時のパンクロックの代表的グループだったアナーキーや、安岡力也、石橋蓮司、そして黒田征太郎まで登場。まさにロマンポルノは映画としてインディーズでなければならないといった美学に溢れた作品だ」


嗚呼!おんなたち 猥歌(わいか)2


 ね、まさに内田裕也の生きざまそのものでしょう。ていうか、完全にモデルになってますね。
 でも、ロマンポルノって、こんな企画まで通っちゃったんですね。改めてすごいなと思います。

 内田裕也さんは、とにかく権威や慣習というものが大嫌いだった方で、メジャーよりもインディーズ的なものをこよなく愛し、よく言えば革命児、悪く言えば天邪鬼。そんな彼にとって、映画をやるならロマンポルノというのは自然な流れだったんだろうと思います。
 『嗚呼!おんなたち 猥歌(わいか)』以外にも出演作は多く、長谷部安春監督の『エロチックな関係』(1978年)も主演作で、評価が高いです。

 若い方にとってみれば、なんだあのへんな白髪ロン毛のジジイ、でしょうが、上記のロマンポルノ作品をぜひ機会があれば見て下さい。メジャー系の映画会社は俺を主演でなんか使わないだろう、ロマンポルノはやっちゃうんだよ、それを。と言いたそうな若かりし頃の内田裕也さんが弾けてます。

 内田裕也さん、人生のクランクアップ、お疲れ様でした。


 なお、 【CINEPO.com】 では内田さんの出演作などのポスターやスチールなどを販売しております。かなり売り切れの商品も出てきておりますので、興味のある方はお早めに!

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